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世阿弥の「初心忘るべからず」

車の運転でもそうだけど、慣れてきた頃に
事故を起こしやすいでしょ。

かえって当たり前のことなんだろうけど、
やっぱり「初心を忘るべからず」なんでしょうね。

この「初心を忘るべからず」と言っているのは誰か、
といいますと能の大家の世阿弥なんです。
世阿弥が『風姿花伝』の中で書いています。

つまり室町時代から言われ続けていることなんですよ。
だから、すごく当たり前のことなんだけど、
すごく奥が深い。

初心を忘れてしまうと練習もしなくなるし、
「これぐらいで大丈夫だろう」
という甘えと言いますか自分の気持ちにも 緩みが出てくるので、
極端な例でいうと交通事故を起こしてしまう。

だから、簡単なことのようだけど初心を
忘れないというのは、本当に奥が深い。

それに気付いた世阿弥はすごいと思いますよ。

当時の能というのは、一般庶民の楽しみではなく、
まだ武家社会の中でも特に位の高い人々の楽しみでしたから、
失敗が許されないわけ。

そういった緊張感の中で行われてきた芸能であったので、
『風姿花伝』に見られるように精神的な面までも
高める必要があったんですね。

そう考えると人を好きになることも、
仕事をすることも、初心を忘るべからずなんでしょう。

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